KAWASE BIIKI

割高な通貨を探す

久しぶりにブログでも書こうと思ったので・・・。

 

 

このところは、値動きが少ない相場が続いていましたが、米中の貿易問題の進展、英国の選挙があり、多少ボラティリティが出てきました。ここからは、相場も年末年始相場となり、流動性の乏しさから、ボラティリティの拡大も見込めます。大きな相場を取るためにも、一度通貨の割高感、割安感を整理しようと思います。

 

とりあえず、「割高な通貨」を探していきましょう。

 

 

 

・米国ドル(USD)

まずは、米国ドルです。

ざっくり長期で1割〜2割程割高、日欧の緩和的な金融政策が続いているため、相対的に短期金利が高い米国ドルが割高な状態が続いています。短期筋・機関投資家とも米国ドルを買い越す状態が続いて、いわゆるキャリートレードの資金が入り込んでいることになります。

 

米国経済は、欧州やアジアに比べれば堅調でしたが、ここに来て、工業生産・製造業生産が前年比マイナスになるなど、為替高が産業競争力に影響を与え始めているようにも見えます(注・日本も欧州もマイナスなので為替要因だけではない)。

中長期で見た場合に、金融政策がより緩和的な動きなる可能性があり、そうなった場合の下落幅は大きくなりそうです。

 

米国の貿易赤字・経常赤字は規模が大きく拡大中です。しかしそれでも、リーマンショック前ほどではありません。これは米国が原油の純輸出国になったことが要因と考えられます。当時、米国は世界最大の原油輸入国でした。投機筋が主導した原油高も重なり、米国の経常赤字は最大になりました。

そのため、リーマンショック前は、米国ドルが経常赤字の拡大と共に下落していったのですが、現状では、経常赤字の拡大幅がまだ小さいのか、米国ドルは高い水準を維持出来ています。

 

 

 

・英国ポンド(GBP)

次は、EU離脱に揺れる英国通貨ポンドです。

こちらも、経常赤字国ですが、ここ数年の為替下落の影響もあり、貿易収支を中心に多少改善した感はあります。この辺りは、もうしばらく観測を続けたいところです。

経済は、足下でそれ程悪くはないとみていますが、本格的に悪化するのはEU離脱後だと思われます。貿易を中心に、産業競争力の悪化が見込まれる他、投資の減少なども考えられます。どちらも為替についてはマイナス材料です。

 

英国ポンドは、今年8月に安値をとり、そこから10%〜15%ほどの上昇を見せています。安値圏では、投機筋の売りポジションがかなり溜まっていましたが、このところはそれらのポジションもだいぶ解消されてきています。

ちょうど足下で上昇してきたこともあり、売り時を探すには良い頃合いであると思われます。投機筋のポジションも確認しつつ、叩いておきたい通貨になっています。

 

 

 

・南アフリカランド(ZAR)

新興国通貨からは、南アフリカランドを紹介していきます。

パラジウム・プラチナといった貴金属の輸出は好調で、貿易収支はトントンといったところ、しかし、対外債務の増加の影響もあり、経常収支が大幅な赤字となっています。

経済の面では、電力不足が年々悪化、人口が増加していく上で、産業への悪影響が心配されます。

 

もともとボラティリティが高い通貨ですので、下がったら「買い」上がったら「売り」といったトレードがやりやすい通貨なのですが、ファンダメンタルズの悪化が厳しいため、上がったときに「売る」を優先して見ていくタイミングと考えています。

 

 

 

個人的な相場感はやや混乱中、長期でのリスクオン・リスクオフがあまりよく見えていません。金利選好相場なのは確かですが、ボラティリティが高まった場合は、金利選好が崩れ、一気に相場が走り出す展開もありそうです。

とりあえずはベーシックに、リスクオンの場合は、米国ドルの下落、リスクオフの場合は、南アフリカランドの下落、といった感じで見ていけば良いと思われます。

 

 

| コラム | 22:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
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