KAWASE BIIKI

アメリカドル安を基本に

イギリスのEU離脱決定に続き、金融機関の不良債権問題と、ヨーロッパからの材料が続きます。アメリカの雇用統計はあまり気にならない内容。相場が不安定な状況ですが。今後半年の為替を予想します。

個別通貨の予想に関しては負荷が大きいためサボります。


メインテーマは、「アメリカドル安」がいいと考えています。昨年12月の利上げ後は、やや弱めの動きになっていましたが、今後この下落の動きが加速しそうです。6月の利上げができず、今年中の利上げは今後1回程度と年初の予測(最高4回)から比べると、緩和的な金融政策が予想されます。足元の経済は消費を中心にそれ程悪くはないようですが、生産系の指標を中心に、鈍化傾向が見られます。これが、雇用に波及することになると厳しい経済運営が迫られそうです。貿易収支も悪化しており、為替の下落は自然な流れになると予想されます。
2013年6月のバーナンキショックから3年間、世界の為替市場を引っ張ってきたアメリカドルですが、大きな転換点を迎えそうです。

もうひとつのテーマは「ヨーロッパ発の金融危機」です。危機水準や規模感がはっきりしていない状況ですが、相当大きな材料になりそうです。今回報道されました、イタリアの銀行の不良債権の割合などを考えますと、到底このままではすまない内容で、金融機関の破綻・再編の可能性もありそうです。現状明日にでも、ドイツ銀行が破綻するという段階ではないのですが、今後数年程度は、この材料が続くことになりそうです。もちろん大きな金融機関が破綻すれば、それはリーマンショック級の金融危機が心配されます。

資源関連では、原油価格が上下に一服感があります。カナダやナイジェリアの問題があり、供給が減少する時期もありましたが、これらの生産回復の目処も立ち、イランの生産拡大も順調のようで、供給過剰の状態が予想よりも長くなりそうです。WTIが40ドル台というのは、適当水準と思われます。産油国通貨に関しましては、ロシアルーブルなどは底値脱出、長期での上昇が考えられますが、目先は上下しやすい展開になりそうです。ノルウェークローネや・メキシコペソは出遅れ感があり、ねらい目、それぞれヨーロッパとアメリカの景況感によっては大きな上昇も見込めます。
そのほかの資源はベースメタルは需要が伸びず。上値が重い予想。オーストラリアドルあたりはやや厳しい展開も予想されます。
強い順に、エネルギー資源・貴金属・食料その他・ベースメタルでしょうか。

注目の中国ですが、生産を通じた経済状態がやや心配です。基本的には交易条件の悪化に伴う、貿易収支の悪化が続くことになりそうです。財政支出を通じた景気刺激は予想外でしたが、効果は短期的。エネルギー価格が本格上昇した場合、経常赤字に転落する可能性もあり、先行きが懸念されます。本格的な供給削減改革が始まりますと、失業率悪化の可能性もあり、人民元には売り圧力が強まることになりそうです。

日本円に関しましたは、昨年夏から急速に円高になったため、割安感はだいぶ和らいでおり、適当な水準に近づいていると思われます。現状上目線ですが、これまでの動きが急速だったため、短期の調整も考えられます。これまで程には、単純な動きにはならないかもしれません。

その他個別では、東ヨーロッパ各国は貿易関連の指標が回復中、トルコや南アフリカの貿易指標もまずますです。シンガポールや・スイスといった金融国はマイナス金利や株価下落・資源価格の下落にしばらくは苦しむことになりそうです。エネルギー価格の回復が鈍いことは・日本・ニュージーランド・トルコ・ポーランド・南アフリカなどにはプラスに働きそうです。



一気に書いてきましたが、基本的には「アメリカドル安・エネルギー通貨高」予想です。ヨーロッパの金融危機を横目に見ながら、資源国通貨を買い進めるの基本路線でしょう。アメリカドル以外にどの通貨を売るのかが、利益を増やす鍵になりそうです。




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