KAWASE BIIKI

買いたい通貨・売りたい通貨2017.3

2017年も四半期が過ぎたということでまとめです。

 

昨年末の予想からの大きな変更点では、原油価格の想定です。需給環境が想定ほど締まらなかったため、原油価格は値下がり傾向です。この状況では、産油国通貨に対する見方は、一段階下げるべきと思われます。上半期は、産油国通貨買い・アメリカドル売りをベースと考えていましたが、この想定を替えなければなりません。

アメリカが利上げを行いましたが、この影響は軽微でしょう。アメリカドルの上値の重い動きは続きそうです。足下のアメリカドルの下落は、政局がらみであるため、この動きがメインでは無いと思っています。もう少し中長期での弱気相場を見ています。

 

ここからの動きですが、ユーロを中心に考えます。現在割安水準で金融政策もこれ以上は緩和的になりにくいため、ここからの大幅下落を考える必要が無いのが強みです。足下でインフレ率が上昇傾向のため、その金融政策も変更の可能性があります。ECBはテーパリングなどの金融緊縮化は否定していますが、実際には国債の買い入れ量を減少させる段階に来ていると思われます。いつぞかの日本円と同じように、為替が急に上昇局面入りする可能性を想定しておくべき環境です。原油価格の上昇が抑えられていることもユーロの買い材料になります。

 

アメリカドルが下落目線・ユーロが上昇目線と、ユーロドルの上昇がここからの基本になると思われます。世界の主軸通貨ペアであるため、動きはどうしても緩やかになりそうですが、リスクの低い理想的な組み合わせではないでしょうか。

 

 

 

★買いたい通貨

・ユーロ(EUR)

ここからの取引の中心に考えたい通貨です。長期にわたり下落していたため、現在の水準はかなりの割安となっています。貿易収支・経常収支が中期で大幅に黒字であるため、上昇しやすい環境で、リスクの少ない通貨です。金融政策が現状はかなりの緩和的なため、実際の上昇のタイミングをつかむのが難しいですが、ここから数年は、上目線で想定して行きたいところです

選挙などの政治リスクのため、短期の下落の可能性はありますが、下値は限定的でしょう。ユーロドルでパリティ程度までの想定でいいと思います。

 

・日本円(JPY)

ユーロと同様、中期的な大幅下落のリスクが少ない通貨です。リスクオフ局面で大幅に上昇するため、そういった局面を想定し、保有していきたいところです。

リスクとしては、輸入額に占める、天然資源の割合が高いため、資源価格が高騰した場合などには注意が必要になりそうです。

 

・オーストラリアドル(AUD)

石炭と鉄鉱石価格が大きく上昇したため、交易条件が大幅に改善されました。昨年までは、大幅な経常赤字となっていましたが、これが一気に黒字化する勢いです。

キャリートレードとみられる資金が入ってきているため、リスクオフの環境で資本流出の可能性があり、この場合は下落派も大きくなります。また、資源価格に対する依存が高いため、この動きには注意が必要です。できるならば、一度下落していただいた方が、買いやすい通貨です。

 

 

 

★売りたい通貨

・アメリカドル(USD)

昨年の大統領選挙後に値上がりしたため、割高水準にあります。貿易収支も悪化しており、ここから為替が大きく上昇することは考えなくても良さそうです。

アメリカの経済自体は良いため、下落は緩やかになると思われます。これまでは、海外からの資金流入で、為替水準や株価を支えている面が強かったのですが、長期金利が株式の平均利回りを上回ってきたため、この資金の流れがどう変化するのかを気をつける必要がありそうです。

 

 

・ニュージーランドドル(NZD)イギリスポンド(GBP)トルコリラ(TRY)

特に強い理由はありませんが、割高水準で、これから交易条件が悪化すると思われる通貨です。

 

 

 

★その他注目の通貨

・中国人民元(CNY)

資本流出の拡大が注目されていましたが、昨年末辺りからの規制強化が功を奏したようで、資本流出は収まったようです。貿易収支が少し悪化していますが、まだそれ程気にする水準ではないかと思います。

 

・南アフリカランド(ZAR)

昨年後半からの最強通貨です。そろそろ天井を見ていいかなと考えていたのですが、どうもそんな気は無いようです。もうしばらくは上昇するのかもしれません。水準はやや割高と見ていますが、貿易収支の改善が想定よりも大きく、案外強い可能性もありそうです。

 

・メキシコペソ(MXN)

昨年大きく売られた通貨ですが、このところは好調で、対アメリカドルで、最安値から10%以上上昇しています。産油国通貨としては厳しい面もありますが、さすがに売られすぎ感はあり、もう少し上値の余地はあるのかもしれません。

 

 

| コラム | 09:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
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