KAWASE BIIKI

世界経済3つのリスク

為替市場は、アメリカドルが日々下落している印象がありますが、大きな動きにはならず。他の通貨も一進一退といったところでしょうか。オセアニア通貨が、ここまで順調に値を伸ばしてきていましたが、やや上値が重くなってきた印象です。ここからの動きに注目です。

 

 

現在、世界経済はおおむね順調です。米欧アジア新興国と失業率が低下し、安定成長の様相を見せています。目先に大きなリスクは無いように思われますが、その先を予想した場合の、世界経済に影響を与えそうなリスクを3つ考えてみました。

 

1.アメリカの株価

まず、アメリカの株式市場ですが、ダウ指数・ナスダック・SP500指数ともに、過去最高値を日々更新しています。企業業績はソコソコですが、株価はそれ以上のペースで上昇していて、割高感が指摘されています。その中でも、特にIT等のハイテク株が割高とされ、これが大きく調整する可能性がありそうです。

ここまで大きく上昇した要因としては、海外からの投資が活発なほか、低金利の借り入れを利用した自社株買いなどがあります。低金利が続く中で、債券から株式への資金流入が大きかったと思われます。

 

 

2.カナダ・オセアニアの住宅価格

住宅価格は世界中で高騰していて、バブルといって良い状況です。特に所得に対する不動産価格が高くなっているのが、トロント・バンクーバー・シドニー・ウェリントンといった都市です。共通点としましては、移民が多く、人口が上昇中。清潔で生活しやすいイメージがある。先進資源国で国債の信用格付けが高い国の都市といったところでしょうか。

そういった都市では、もともと慢性的な住宅不足のようですが、投資資金が大量に入ってきたことで、一般住宅価格が、現地住民には届かない価格まで上昇してしまい問題になっているようです。各国共に住宅投資に対し、規制を設けるなどの対策を施していますが、十分でなく、価格は上がり続けています。

その他、ロンドン・ニューヨーク・オスロ・上海などでも住宅価格が高騰しています。

 

 

3.中国を中心とした新興国の不良債権

中国企業債務の不良債券の増大はやはり心配されます。中国では利益が出ていないまま清算もされない、いわゆるゾンビ企業がここ数年で急増し、問題になっています。実際にこういった企業債務を処理してしまいますと、失業者が大量に出るため、中国政府は及び腰で、銀行に融資を続けさせているのが現状です。供給側改革として、過剰生産の調整をすることで、企業を淘汰されようとしていましたが、なかなか順調には進んでいないようです。

そして、そういった不良債権は、中国だけでは無く、世界中の国々、特に新興国で増加しています。リーマンショック後に銀行の貸し出し姿勢が厳しくなった先進国に対し、新興国では成長を見込み、安易な債務が大幅に増加してしまいました。これが問題になるようですと、世界経済の成長への影響は大きくなりそうです。

 

 

リーマンショック後、世界の主要国で緩和的な金融政策が採られていましたが、この状況が変化しつつあります。借り入れ条件の変化により新たな資金が調達でき無くなるようであれば、世界の投資は縮小するでしょう。そして注目は、やはり中国です。アメリカへの投資も、世界中の住宅への投資も、メインプレイヤーは中国からの投資資金になっています。この先、この資金が細ることになりますと、こちらも世界経済を収縮させる要因にもなりそうです。

 

 

| コラム | 13:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
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