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金融市場から見た鉱山資源の偏在性

為替市場は一服感。特に材料も無く、動きも無くといった雰囲気です。原油価格がWTI1バレル=46ドル台まで下落し、こちらも一服感があります。リスクオンとはちょっと違うようですが、目先のリスクは遠のいたようです。

 

銅の価格が急上昇しています。代表的な先物価格はここ1年で5割ほど値上がりしています。銅は、主に電気を流すための銅線に使用されるため、インフラを構築中の途上国での需要が多くなります。また、家電、自動車、工業製品など幅広い分野で使用されるため、世界経済とも密接に関わっていて、今回の価格上昇は世界経済の順調な成長を表している可能性もありそうです。(たぶん違います)需要は底堅く、しばらくは高値が続くと予想されます。

需要は世界中にある銅ですが、その生産国には偏在性が強く、およそ3分の1はチリでの生産になっています。逆にチリの方から見た場合では、銅価格が交易条件に大きな影響を与えています。銅価格が上がれば、国が豊かになりますが、銅価格が下がれば、国が貧しくなるというリスキーな状態です。ちょうど、大手産油国と原油価格の関係と同じになります。

 

産出量の偏在性が話題になる鉱物資源は他にもあります。規模が大きいのは、プラチナでしょうか。プラチナの産出量の7割強が南アフリカ、残りの多くはロシアです。

プラチナは自動車の触媒・装飾品・金融商品としての用途がありますが、銅に比べると用途が狭く、実需によって値が動きやすくなります。南アフリカでは、鉱山のストライキがたびたび起こっているため、これによって値が動くことがあるのは、皆さんご存じだと思います。

また、プラチナと同じように自動車の触媒として使用される金属にパラジウムがありますが、こちらも南アフリカがほぼ独占となっています。

 

そして現在注目され、これからさらに注目の的となるといわれている鉱物資源がリチウムです。これは、電気自動車の二次電池として使用される、リチウムイオン電池の材料になる物質です。こちらの産地も偏在性があり、主な産地は、またもやチリ、そしてオーストラリアとなっています。

これから消費量が飛躍的の伸びると予測されているため、値段が跳ね上がる可能性が指摘されていますが、値が上がれば、電気自動車の普及を妨げることになり、ここからの予測は実需との兼ね合いもあり難しくなりそうです。

 

電気自動車の普及に関しては、他にも様々な資源の需給に影響を与えそうです。エネルギー資源の使用量減少の他、樹脂素材の普及から(内燃機関が必要ないため、耐熱性の重要度が減り)鉄やアルミニウムの需要にも影響を与えそうです。

 

 

ということで、チリペソを買おうみたいな話になってしまいましたが、だいぶ適当な分析をすれば、チリペソの上昇予測は大きくは間違ってはいないのだと思います。なかなか馴染みのない通貨ですが、手に入る方は検討してみる価値はありそうです。

その他も鉱物資源も、新興国を中心に基本的には需要は伸びそうです。為替への影響が大きな分野であるため、生産量の増加を確認しつつ、価格には常に気を配っておきたいところです。

 

| コラム | 16:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
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