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トルコリラ(TRY) 為替予想2018後半

トルコリラ 為替予想2018後半

 

★総評【弱い】

2018年前半の為替市場は、全体的に見れば大きな動きが少ない相場環境でしたが、唯一といって良いほど大きな動きを見せたのが、トルコリラです。6月26日現在、昨年末比対米国ドルで25%以上の下落をなっています。トルコリラの下落は2013年頃から続いていますが、足下で下落幅が大きくなっています。

下落の要因を考えますと。リーマンショック後のトルコリラは、ファンダメンタルズが相当悪い状況の中、海外からの投資資金で為替を支えられていました。2017年以降は米国のバランスシート縮小加速の影響で、資金が新興国から主要国に流れやすくなり、トルコに流入する資金の減少。さらにここにきて、これまですでに流入していた資金の逃避が大きくなったため、トルコリラの水準を支えられなくなったと考えられます。

今後のトルコリラの動きを考えましても、トルコリラのファンダメンタルズは回復していないため、基本的には大きな下落が続いていくものと推測されます。一度大きく下落しているため、短期的な巻き戻しや、金融引き締め、為替介入などの要因で上昇する可能性もありますが、より長期では、現在の水準を維持していくのは難しいでしょう。

 

 

★経済状況

世界的に好景気が続いている状況ですが、トルコ経済は微妙な状況です。7%を超える高い成長と、10%を超える失業率という状況は世界のトレンドと逆行しています。さらに、10%を超えるインフレ率が続いているため、トルコ国民は生活に苦労を強いられていると想像できます。

貿易統計を見ていきますと、貿易収支、経常収支がともにかなり大きな赤字となっていて、これが2010年頃から続いています。その間、為替が下落しているにもかかわらず、収支が改善していないことに、トルコの苦悩が見て取れます。新興工業国としてのトルコの競争力は弱まっているのでしょう。また、後述するように政策金利が上昇しているため、海外への支払いが増加していきます。これは経常収支の悪化要因となります。

債務関連では、個人・民間とも債務水準は問題ありません。問題は、国債を含めた対外債務の大きさでしょう。リーマンショック以前と比べますと、ドル建てではなく、自国通貨建ての債券が増えていそうなことが救いですが、それでもリスクオフの環境では、資金が一度に逃避するため、注意する必要がありそうです。

 

 

★金融政策

政策金利は、年初の時点で8.0%だったのですが、通貨防衛のため17.75%まで引き上げられています。直近のインフレ率が12%程度なので、この水準はかなりの緊縮的なものになります。この影響を受け、市中貸出金利は20%程度まで上昇。トルコの民間企業債務は水準的には問題ありませんが、増加中ではあります。その中でこの金利の上昇がどのような影響を及ぼすことになるのかは、あまり想像したくないものです。また対外債務が多い中での金利の引き上げは、海外への支払いを増加させるため、長期的な為替の安定化に効果があるのかは疑問が残ります。

 

 

★トレードアイデア

・TRY/JPY S

・EUR/TRY L

 

難しく考えず、主要国通貨とのペアで「売り」ポジションが基本になります。足下で選挙があったためバタバタする可能性がありますが、適当に落ち着きましたら長期で持てるポジションであると考えております。20%以上の大きめな値動きを狙ってみるのも楽しいかもしれません。

 

 

 

| 為替予想 2018後 | 09:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
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