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2018年後半のまとめと、2019年の展望

年の瀬も押し迫ってきたと言うことで、2018年後半相場のまとめです。

 

2018年後半の為替市場はやや波乱含みの展開でした。8月にトルコリラを中心に新興国通貨が大きく下落し、トルコリラの下落幅は対米国ドルで一時30%を超えるなど暴落と言って良い水準になります。しかし新興国通貨の値動きはこれがハイライトで、その後は値を戻すなど値動きが少ない展開になりました。結局その後の相場の主役は米国ドルに代わり、年後半の米国ドルは徐々にに値を切り上げ、年初来高値水準で今年を終えることになりそうです。主要国通貨ではユーロやイギリスポンドは英国EU離脱問題などがあり弱い動き、日本円も頭の重い展開でした。

相場を動かした要因としては、各国の金融政策が緊縮的な方向性に向かったことが挙げられます。米国FRBのバランスシート縮小が進み、金融市場から資金が引き揚げられたことで、相場全体がリスクオフになりやすい相場環境でした。そのため、新興国から主要国へ資金が動いたのだと思われます。また、原油価格も為替市場に影響を与えました。原油価格は一時のWTI1バレル=70ドル超えから足下45ドル台まで急下落。これは産油国通貨にとっては厳しい動きです。

 

 

2019年の為替市場ですが、ボラティリティが大きくなり荒れた展開になると予想します。金融市場が不安定になり、相場全体のリスクオフが為替市場にも影響を与えそうです。

 

相場を動かす要因としては、「世界経済」「金融政策の動き」「原油価格」を挙げておきます。

「世界経済」は、現在の世界経済は好景気が続いていますが、先行きを懸念する声が増えてきました。そんな中で各国の「小売り売上高」に注目です。世界的に個人債務が増加する中で消費にまわせる所得が減少する可能性があり、消費額の縮小が懸念されます。特に住宅価格の下落が始まったオセアニアや北欧で逆資産効果があらわれるため、消費への悪影響が大きくなりそうです。消費の低迷から、世界経済は成長鈍化の方向に向うと想定しています。

「金融政策の方向性」ですが、米国FRBの利上げ回数は当然注目されます。米国債のイールドカーブがフラット化する中での利上げのため市場との対話が重要、パウエル議長の手腕が問われそうです。また量的緩和が終了するECB、利上げを始めたけれど経済の先行きに不安がある資源国など、幅広い地域の中央銀行の動きに注目する必要がありそうです。

「原油価格」に関しましては、供給過剰が続いているため、上値の重い状況が続くと予想します。OPECによる減産は始まりますが、米国シェールオイルの増産継続や大口投機玉のポジション調整も考慮しますと、価格上昇は期待しない方が良いのではないでしょうか。

 

注目している通貨は「米国ドル」です。米国のファンダメンタルが悪化する中でも、経済実態は相対的に堅調。IMM先物ポジションなどを考えましても、天井付近の水準にあるとは思われますが、いつ天井を付けるのかは判断が難しいところとなっていて、いかにも分析しがいがある通貨であると考えています。

 

 

 

為替市場は2017年から2018年前半ぐらいまでは値動きが乏しい環境が続きました。しかし金融市場が不安定になる中で、ここからは値動きが大きくなることが予想されます。トレードを生業とする者にとっては稼ぎ時になります。

リスクオフ環境中で主要国通貨の下落もありえるため、意外な通貨が大きく動くことも想定されます。2019年の為替市場は非常に面白い市場になるのではないでしょうか。

 

 

ということで、週明けから全通貨の予想を書いていきます。昨年よりは断然自信がありますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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