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ファンダメンタルズ分析7-1 「実質実効為替レートの回帰性」

ファンダメンタルズ分析7-1 「実質実効為替レートの回帰性」

 

実質実効為替レートについての説明は → こちら

 

 

為替の本質的な強さを示す指標である実質実効為替レートには、回帰性という特性があります。つまり「一方に動いた場合に、元に戻ろうとする力が働く」と言うことです。指数を安定化させるオートスタビライザー(自動安定化装置)の働きをします。

 

しかし、実質実効為替レートの回帰性は、理論上平均回帰しない(元に戻ろうとするのだけれど、平均値に近づくわけではない)という大変厄介な性質になっていて、そのため取り扱いには非常に神経を使う必要があります。

 

 

実質実効為替レートは、次のような要因で動きます。

 

「1 産業水準と生活水準の変化」

「2 投機需給の変化」

 

まず、「2 投機需給の変化」とは、例えば投資家がその国の金融資産(株式・債券・為替)を買ったり売ったりすることです。これは買われる時期と、売られる時期があるため、周期的に変化します。これが実質実効為替レートの回帰性の要因になるものです。この働きだけを考えますと、(金融資産の売り買いは合計すると0になるため)実質実効為替レートは平均回帰をすることになります。

それでは、なぜ実質実効為替レートが平均回帰をしないかといいますと、それは「1 産業水準と生活水準の変化」が実質実効レートに影響を与えるためです。

「1 産業水準と生活水準の変化」は、その国の貿易の強さがどう変わったかを示しているのですが、こちらは回帰性を持ちません。産業が進化し、貿易力が強化された場合は、そのまま実質実効為替レートは上昇することになり、産業が弱体化した場合は、そのまま実質実効為替レートは下落することになります。

よって、為替の変化が「2 投機需給の変化」によってなされた場合は、回帰性が働くため、為替は元に戻ろうとするのですが、為替の変化が「1 産業水準と生活水準の変化」によってなされた場合は、回帰性は働かず、通貨は元に戻らないということになるのです。

 

 

| ファンダメンタルズ分析 | 17:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
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