KAWASE BIIKI

ユーロ圏各国の実質実効為替レート

ECBが金融緩和を強める可能性があるということで、気になっていた、直近のユーロ圏各国の実質実効為替レートを調べてみました。
統一通貨の難しさが分かります。

?国名???
 ユーロ圏??  ?91.95?
????
 オーストリア??98.71?
 ベルギー
??98.21?
 キプロス?95.88?
 エストニア??116.91?
 フィンランド?95.39?
 フランス??92.12?
 ドイツ??91.05?
 ギリシャ?97.61 ?
 アイルランド    ?   94.25?
 イタリア?97.49?
 ラトビア?112.34?
 リトアニア?116.45?
 ルクセンブルク?100.83?
 マルタ?102.46?
 オランダ?97.56?
 ポルトガル?99.67?
 スロバキア?129.97?
 スロベニア?99.70?
 スペイン?99.03?
????
データ期間 1994年1月〜
データ期間中の平均値を100とする。
元データはBIS国際決済銀行から。


想定の範囲内ですが、上下に結構な差があります。値が低いのが、ドイツ・フランス。値が高いのが、スロベニア・エストニア・リトアニアの順です。現在のユーロの水準はやや割安と思っていましたが、多くの国にとってはそうではなく、ECBの現在の金融政策は、あまり緩和的とは感じられないのかも知れません。逆にドイツでは、これ以上の金融緩和の必要性が感じにくいのだと思われます。統一通貨の分かりやすい欠点が出ているかたちですが、仕方ないものなのでしょう。


ドラギ総裁は12月の金融緩和強化を示唆しました。インフレ率も低下傾向にあるため、実行される可能性は高いと思われます。どこまで影響を与えるのかも含め、注目をしていきたいところです。


| 経済データ | 20:20 | comments(0) | - |

9月の中国の外貨準備高は1.3%の減少

先月9月末の中国の外貨準備高は、3兆5140億ドルと発表されました。8月末比で433億ドル(1.3%)の減少となります。減少幅は8月に過去最大まで拡大しましたが、今月は減少幅が縮小しています。

????  前月比  (前月比率)??
 6月末  ?3.69兆ドル????
 7月末?  3.65兆ドル??  -0.04??  (-1.1%)?
 8月末?  3.56兆ドル??  -0.11??  (-2.5%) ?下落額過去最大
 9月末 ? 3.51兆ドル??  -0.04??  (-1.3%)?


8月11月の人民元レートの変更以来、中国国内からの資本流出が拡大しており、人民元相場にも下落圧力が加わっています。中国人民銀行は、ドルペッグ制維持のため、外貨準備を利用した為替介入を行っていますが、今回の下落もこの介入への利用が主な理由と思われます。資本流出額の増加に伴い、介入コストの増大が懸念されます。なおシティグループによると外貨準備の下限額は、2.6兆ドル程度と試算されています。

中国人民銀行の介入ですが、介入方法が少し変更されています。人民元レート変更以前は、中国国内で取引されるオンショア人民元(CNY)市場が対象でしたが、現在は海外で取引される,オフショア人民元(CNH)市場が対象になっています。これにより2種類の人民元レートの価格差を縮小させています。(人民元レート変更以前は、オフショア市場での人民元が下落し、2つの人民元間での価格差が拡大。これがレート変更の引き金になった。)


今回、外貨準備高の減少幅が縮小したため、当面の大幅な人民元レートの変更の懸念は払拭されるように思えます。政治日程との兼ね合いもありますが、今月中の人民元レートの変更は無いと予想します。本命は来年2016年の春節後でしょうか、早めに対策を考えたいところです。


| 経済データ | 23:40 | comments(0) | - |

アジア通貨危機時の通貨変動率

20世紀末に起きたアジア通貨危機の通貨の変動率を調べてみました。(実質実効為替レートベース)
〜1998年1月を中心にアジア通貨が大幅に下落し、その後ロシア・ブラジルといった国々に飛び火した世界的な通貨危機です。固定相場制のため割高になっていたアジア通貨を、ヘッジファンドが売り浴びせたことが発端になっています。この危機をきっかけに固定相場制から変動相場制への以降を余儀なくされた国も多くあります。


通貨名
下落前??下落時???変動率  
 韓国・ウォン108.3 (1997-10)?65.4 (1998-01)?-42.6?
 インドネシア・ルピア100.8 (1997-11)?42.8 (1998-01)?-57.0?
 タイ・バーツ121.0 (1997-06)?70.1 (1998-01)?-51.0?
 フィリピン・ペソ113.4 (1997-07)?89.7 (1998-01)?-23.8?
 マレーシア・リンギット117.1 (1997-08)?83.6 (1998-01)?-33.5?
??????
 ロシア・ルーブル110.1 (1998-07)?54.8 (1998-12)?-55.3?
 ブラジル・レアル111.6 (1998-11)?71.8 (1999-02)?-39.9?
 ?????
データ期間 1994年1月〜
データ期間中の平均値を100とする。
元データはBIS国際決済銀行から。


いずれの国でも、数ヶ月で危機的な水準まで下落しています。下げ幅は、リーマンショック時より大きく、近年では最大の通貨危機であったことがあらためて分かります。固定相場制の弊害が出た典型的なパターンでしょう。


ドルペッグを基本にした固定相場制通貨といえば、中国人民元が思い出されます。通貨規模が大きいため、ヘッジファンドといえども、簡単には攻め落とせる通貨ではないですが、基本的な構造は同じです。投資家たちの売り圧力が大きくなったとき、人民元が変動相場制への移行が進むことになりそうです。

| 経済データ | 04:52 | comments(0) | - |

WTI原油市場のボラティリティ

リスクオフが進み為替市場の変動率が高くなっていますが、原油価格市場が驚くほど高い変動率になっています。
具体的に見ていきます。

?終値(ドル・バレル)
?変動率(前日比)
2015年8月24日??? ?38.24? ????????? -4.51%
?25日
?39.31? ?2.80%
?26日??? 38.60?? -1.81%
?27日?42.56?10.26%
?28日?45.22?6.25%
?30日?44.85?-0.83%
?31日?49.20?9.71%
?9月1日?45.41?-7.70%
2日?46.25?? 1.85%
3日????????? ???????????? 46.75????????? 1.08%


24日が直近での最安値で、そこから上昇している状態です。24日は為替市場も大きく動いた日です。
為替と比べても、日々の変動率が高いのが分かると思います。この表は終値ベースのため、日中の動きはさらに大きくなります。もともと原油を含めた商品先物市場の価格は大きく動くものですが、最近ではこの幅がさらに大きくなっています。2桁の値動きというのは原油市場でもそこそこ珍しいものです。

この値動きの原因ですが、27日・28日はそれほど大きなニュースは無かったかと思います。これまでの価格下落の動きの反動と考えてよいでしょう。その後は、OPECがOPEC外の原油生産国と、「原油生産量・原油価格を調整する話し合いをする予定がある。」という情報が広まったための動きと思われます。

この40ドル前後という価格ですが、北欧・ロシア・中南米・アフリカなどの油田では、利益が出ない水準と想定されます。アメリカでもシェールオイルを中心に厳しい情勢です。運転資金の調達先であるハイイールド市場の動きも心配されます。中東でも、利益自体は出るでしょうが、より高い価格を想定して国家予算を組んでいるため、国政という点では厳しいと思われます。

現在、世界各地で在庫が積みあがっているほかに、近いうちに経済制裁を解除されたイランの原油が世界市場に出荷される予定です。各地で油田の閉鎖も数多くあるでしょうが、しばらくは供給多寡の状態が続きそうです。


| 経済データ | 00:08 | comments(0) | - |

各通貨の今週の上昇率・下落率

今週は、少し大きめな動きがありましたので、値動きを調べてみました。
各通貨の対日本円での、単純な先週比です。


・ アジア・オセアニア
?
8/21
(終値)(円)
8/28
(終値)(円)

先週比
  オーストラリアドル【AUD】89.3487.31  -2.3%
  ニュージーランドドル【NZD】81.5878.67-3.6%
  中国人民元【CHY】19.099719.0265-0.4%
  シンガポールドル【SGD】86.6586.39-0.3%
?????
・ ヨーロッパ・その他????
  ユーロ【EUR】138.98136.07-2.1%
  イギリスポンド【GBP】191.54187.35-2.2%
  スイスフラン【CHF】128.9126.47-1.9%
  スウェーデンクローナ【SEK】14.607314.3922-1.5%
  ノルウェークローネ【NOK】14.885614.6903-1.3%
  ロシアルーブル【RUB】1.76711.86035.3%
  ポーランドズロチ【PLN】32.87332.297-1.8%
  ハンガリーフォリント【HUF】0.44130.4331-1.9%
  トルコリラ【TRY】41.80841.629-0.4%
  南アフリカランド【ZAR】9.40839.1484-2.8%
????
・ 北アメリカ・中南米???
  アメリカドル【USA】122.03121.72-0.3%
  カナダドル【CAD】92.5592.2-0.4%
  ブラジルレアル【BRL】34.85833.983-2.5%
  メキシコペソ【MXN】7.18317.26571.1%
   ???
 (参考)WTI原油
(バレル
・ドル)
40.4545.2211.8%

 元データ  「 INVESTING.com 」


月曜は大きな動きになりましたが、大幅に値を戻しています。週間では大きな動きにはなっていません。
対日本円で上昇したのはロシアルーブルとメキシコペソと新興産油国です。原油価格の大幅な上昇が要因でしょう。
主要国では、日本円が一番値が高いことになります。しかし、アメリカドルもそれ程下落してなく、日本円だけが極端に上昇したわけではないのが分かります。
下落幅が大きかったのが、ニュージーランドドル、ブラジルレアル、南アフリカランド、オーストラリアドルですが、共通点は、中国への依存度が高い資源国といったところでしょうか。また高金利通貨で、日本人個人投資家の人気の通貨でもあります。円キャリートレードが、巻き戻されたとも考えられます。その他ヨーロッパ通貨は全体的に弱めの動きになりました。


| 経済データ | 20:34 | comments(0) | - |

アジア各国の対中輸出割合

中国経済失速時の影響を調べるため、アジア各国の対中国輸出割合を調べました。

??対中輸出割合
?インド??4.7?%
?インドネシア??12.4 %
?韓国??26.1 %
?シンガポール??10.8 %
?タイ??11.9 %
???
(参考)??
?オーストラリア?29.5?%
?ニュージーランド??14.9 %

元データ  ジェトロ


全体的に小さな値ではないですが、韓国を除けば、依存度が高いという程の値では無いでしょう。想定していたよりは、大幅に低い値です。中国経済失速時には、少なからず影響は受けることにはなりますが、それだけでアジア経済全体が崩壊するといったことは無いと考えてよいと思います。

日本の対中輸出割合は、18.3%とやや高めの値です、さらにアジア全体への輸出割合ですと54.1%と過半数を超えます。日本経済を考える上でも、為替の動きを予想するためにも、アジアの動向に注目が必要になりそうです。



| 経済データ | 20:27 | comments(0) | - |

リーマンショック前後での、実質実効為替レートの変化量

リスクオフ時の通貨の動きとして、「リーマンショック時の実質実効為替レートの変化量」を調べてみました。
今後の動きの参考になれば幸いです。

・計算式
  上昇した通貨の場合
  ( 為替変化量 ) = ( リーマンショック後半年の最大値 ) − ( リーマンショック半年前から最小値 )

  下落した通貨の場合
  ( 為替変化量 ) = ( リーマンショック後半年の最小値 ) − ( リーマンショック半年前から最大値 )

実質実効レートの元データはBIS国際決済銀行


・ アジア・オセアニア??為替変化量
   日本円【JPY】?24.5
   オーストラリアドル【AUD】?-24.6
   ニュージーランドドル【NZD】?-24.4
    中国人民元【CHY】?14.4
   シンガポールドル【SGD】?2.1
????
・ ヨーロッパ・その他???
   ユーロ【EUR】?-9.4
   イギリスポンド【GBP】?-18.0
   スイスフラン【CHF】?6.3
   スウェーデンクローナ【SEK】?-19.0
   ノルウェークローネ【NOK】?-14.8
   ロシアルーブル【RUB】?-16.6
   ポーランドズロチ【PLN】?-35.2
   ハンガリーフォリント【HUF】?-25.7
   トルコリラ【TRY】?-17.2
   南アフリカランド【ZAR】?-13.2
????
・ 北アメリカ・中南米???
   アメリカドル【USA】?14.2
   カナダドル【CAD】?-16.3
   ブラジルレアル【BRL】?-24.6
   メキシコペソ【MXN】?-26.3


信じられないような大きな数字が並んでおります。当時を思い出しました。

新興国のみならず、資源国、北欧、イギリスポンドも大きく下落したのが分かります。上昇した通貨では、日本円が最も高い値になっていて、ドル円が円高方向に動いたことも確認できます。
この値は月毎の実質実行為替レートをベースにしているため、瞬間最大的にはもっと大きな動きになっていたということも、覚えておく必要がありそうです。


現在は、新興国通貨・資源国通貨共に、調整が進んでおり、大きく割高な通貨というのは少なく、このような動きは無いと思います。ただし日本円が極端に割安な水準を持続させています。リスクオフ局面の際には、大きく上昇する可能性があり、注意が必要になるのかもしれません。



| 経済データ | 11:30 | comments(0) | - |
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