イギリスポンド(GBP) 為替予想2019前半
イギリスポンド(GBP) 為替予想2019前半
★総評【下落】
半年〜1年で、実質実効為替レートが - 5% 〜 - 15%
EU離脱問題で何かと騒がしい英国の通貨ポンドですが、下落を予想します。割高感もありますが、ここに来てファンダメンタルズが悪化、素直に売りと見て良いと思います。EU離脱も問題ですが、どちらかというと産業成長力・競争力が弱いというのが、この国の経済の弱点でしょう。
さらに、より長期的に見た場合で見ても下落予想は変わらずで、実際にEU離脱をした場合にはもう一段階予想を下げる必要があるとみています。
★経済状況
英国の経済状況は悪くはありません。1%台の経済成長と安定した失業率は順調な経済を予感させます。2018年初頭3%と先進国の中では高めの水準で推移していたインフレ率が、2%台まで下落したことが特徴的でしょうか。
貿易指標は悪化しています。2016年後半辺りには一時改善傾向があった貿易収支がここにきて赤字幅が拡大。当然経常収支の赤字幅も拡大しました。内容は精査できていませんが、直近の輸入額の増加が気になるところです。
債務水準は、民間・個人共に大きく変動はないのですが、全体的に高い水準です。ロンドンを中心に問題となっていた住宅価格の高騰は解消中。世界的に住宅バブルは収束しているように思えます。
★金融政策
イングランド銀行は2017年と2018年に一回づつ利上げを行っていますが、今後については一旦利上げを休止する見通しです。インフレ率も落ち着いていますし、現状の経済状況で利上げを急ぐ必要はないでしょう。
★トレードアイデア
・EUR/GBP L
積極的にポジションを採るべきか悩み所ですが、もし持つとしたら「売り」になります。相手はユーロが安全でしょうか。タイミングは正直よく分からないところ、ユーロ側のタイミングで見た方が入りやすいと思われます。