KAWASE BIIKI

中国人民元(CNY) 為替予想2018前半

中国人民元【CNY】

★総評 やや弱い

一時期ほどは話題に上ることの少なくなった中国人民元ですが、弱気予想にします。水準感が高いわけではないですが、買い進まれる理由もなく、上昇する要因が特にありません。かといって下落の理由も弱い状況。アメリカドルとの関連性が強まってきているため、アメリカドルの動きに気を配りたいところでうす。

 

★経済 マクロ指標など

中国経済は特に変化なく、堅調といいますか好景気といいますかそんな感じです。2016年あたりに経済失速が噂されましたが、政府主導で公共投資を増加させるなどしたため、2017年の経済は上向きになりました。基本的には内需主導の経済成長と考えられます。貿易を見てみますと、貿易収支・経常収支ともにプラスですが、黒字幅は年々減少してきていて、産業競争力の低下がみられます。また中国向けの鉄鉱石や石炭の価格が上昇しているのは貿易にとってはマイナス材料になります。

ここ数年言われ続けてきた不良債権の問題ですが、まだ解決の道筋は見えず、民間の債務状況は、拡大・悪化をしています。そのほか、個人の債務が住宅ローン・消費者ローンとも増加、地方自治体の債務も拡大するなど信用の拡大傾向は顕著になっています。中国国債自体も拡大、対外債務が増加しているのは気がかりなところです。

 

★金融政策

中国のここ最近の金融政策に特に大きな変化は見られません。2018年3月に人民銀行の総裁が変更になるため、そこでどのような変化が起きるのか注目です。バブルを退治するために緊縮的な動きになるのか、不良債権処理用に、緩和的な金融政策がとられるのか。選択肢はありそうです。

 

★トレードアイデア

特にこのタイミングでトレードする必要はなさそうです。より長期で下落目線ですが、「売り」で入るタイミングはもう少し先で問題ないと思います。

| 為替予想 2018前 | 13:24 | comments(0) | trackbacks(0) |

ニュージーランドドル(NZD) 為替予想2018前半

ニュージーランドドル【NZD】

★総評 弱い

2017年はやや弱めの動きになったニュージーランドドルは、2018年はさらに明確に下落基調を強める可能性があります。ファンダメンタルズに弱さが目立ち、現在の水準の維持が厳しくなりそうです。ただ足元ではリスクオンに伴い、価格が上昇しています。こうした動きは大きくなる場合もあり、この動きは注視したいところ。

 

★経済 マクロ指標など

ニュージーランド経済は好調です。ここ数年の世界経済の傾向と同様、失業率が下落傾向で、個人消費を中心に経済が成長しています。貿易を見てみると、貿易赤字・経済収支が大きな赤字が続いていて、これがニュージーランド経済の特徴となっています。輸出品の中心である、食料品価格などに大きな変化はなく、ここから赤字幅がさらに大きくなる可能性は少ないのですが、現在の値でも十分に大きな赤字幅であるため、為替水準の調整が欲しいところです。

懸念材料はやはり大きな債務水準です。個人・民間ともに債務残高が増加傾向にあり、これが逆流までしなくても、これが増やすことができないというだけで経済に影響を与えそうです。個人債務の内容は当然住宅ローンが多く、これまで上昇していた住宅価格が下落傾向を示しているため、注意が必要です。また債務全体として対外債務の水準が大きくなっていることもリスク要因になります。

 

★金融政策

インフレ率が2%弱で安定してきているため、目先は利上げの可能性が高まっています。しかしより長期的に見た場合では、緊縮的な金融政策を許容できるような経済状況ではなくなる可能性が高く、政策金利の上限はそれほど高くないと考えられます。

 

★トレードアイデア

・AUD/NZD L

対オーストラリアドルで「売り」で持つのが基本であり、安全であると思われます。ほかの通貨ペアでも「買い」ポジションを持つことは絶対にやめておきましょう。リスクオフ時には驚くような速さで下落する通貨ですので、取り扱いには気を付けたいところです。

| 為替予想 2018前 | 12:53 | comments(0) | trackbacks(0) |

オーストラリアドル(AUD) 為替予想2018前半 

オーストラリアドル【AUD】

★総評 やや強い

判断に迷うオーストラリアドルですが、上昇の期待値がやや高いと予想します。水準的には中立、相対的に見て他の資源国通貨よりは有利な環境にあり、リスクオンの相場環境が続く中で、上昇を続けることになりそうです。ただ懸念材料が国内外にたくさんあります。

 

★経済状況 マクロ指標など

オーストラリア経済は好調、失業率が2015年以降低下傾向を見せ、個人消費が大きく伸びています。経済成長の要因は、資源価格の高騰です。一時期大幅に下落していた鉄鉱石価格が値を持ち直し安定、中国で需要が増加している石炭の価格が高騰、電気自動車のバッテリーの材料となるリチウム価格の上昇など、オーストラリアのシェアが高い鉱物資源の価格上昇が経済を支えています。これを受け、2017年途中から、貿易集が黒字化。また経常収支は赤字ですが、赤字幅は大幅に減少しています。貿易相手国として、中国の割合が高いため、中国経済や中国政府の政策に気を配る必要はありそうです。特に、鉱物資源価格はほぼ中国の需要に依存します。

懸念されていた住宅価格の高騰は、ここにきてやや沈静化しています。多くの地域で上昇率が下がったほか、一部地域での下落も見られます。これは海外からの資金の流入が減少したためで、住宅不足が解消したためではありません。住宅の高騰のため、個人債務が増加しています。また企業債務も大きな水準で、ここら辺が経済の足を引っ張るようになりますと、一気に金融危機の可能性があるのがオーストラリアの大きなリスクでもあります。

 

★金融政策

経済が好調で、インフレ率が2%弱程度で安定しているため、利上げが噂されいますが、オーストラリア中銀はこれを否定。雰囲気的には利上げはなさそう。債務の増大を考えますと、やや遠い時期に緩和的な金融政策からの量的緩和の可能性も否定できません。

 

 

★トレードアイデア

・AUD/NZD  L

 

積極的にポジションをとる必要はないかもしれませんが、上値を少し狙ってみたいところ。お隣ニュージーランドとのファンダメンタルズに差が出ているため、オーストラリアドル「買い」、ニュージーランドドル「売り」は悪くないポジションになります。

 

 

| 為替予想 2018前 | 15:03 | comments(0) | trackbacks(0) |

日本円(JPY) 為替予想2018前半

日本円【JPY】  

★総評 強い

2017年は大きな動きがなかった日本円ですが、上昇を予想します。水準が割安で、ここから大きく下落する可能性は低く、比較的安心して買い進められる通貨で、リスクオフになった場合の上昇幅は大きくなりそうです。足元ではリスクオン環境のため、大きく値が動くことはないかもしれませんが、保険のためにも、買い目線でのポジション保有をお勧めします。キャリートレードのよう取引が優勢になった場合には下落する可能性があります。

 

★経済状況 マクロ指数等

日本は経済は好調です。安定した経済成長と、歴史的な低失業率が続き、不安材料は少ない状態になっています。貿易ではアジア圏への輸出が拡大しているため、経常黒字額が大きくなっていて、好調な新興国経済を受け、この傾向はしばらく続くことになりそうです。輸入側では、エネルギー資源価格の上昇が懸念材料でしたが、現在水準でしたら大きな影響はないと思われます。小麦など食品の価格上昇は、やや懸念材料です。

株価及び住宅価格は上昇中です。一部バブルの懸念はありますが、諸外国に比べそれほど大きなものではありません。それでも海外からの資金流入量が減っているため、下落する局面も多くなりそうです。その場合の、個人消費や経済全体への影響はやや大きくなるかもしれません。どちらにせよ、そういった市場は安値圏ではないという認識は必要になるでしょう。

 

★金融政策

経済状態の変化が少ないため、金融政策の変化はないと思われます。ここからさらに緩和的な政策を行う理由は少なく、現在の日銀の姿勢から、金融政策を緊縮的なものに変えることもないでしょう。インフレ率も現在水準が続くと予想、安定した状態が続きます。

金融政策では、どちらかというとユーロ圏やアメリカのほうが変化が大きいため、そういった主要中銀の金融施策の影響を受けることになりそうです。

 

 

★トレードアイデア

・TRY/JPY  S

・MXN/JPY S

 

ファンダメンタルズ的に弱そうな通貨ペアをショートで持ちたいところ。より分散させるなら、ニュージーランドドル(NZD)・カナダドル(CAD)まで、必ずしも2018年前半で勝負はつかず、長期的な戦いになりそうです。

 

| 為替予想 2018前 | 14:25 | comments(0) | trackbacks(0) |

2017年後半のまとめと2018年前半の展望

今年も残すところ10日を過ぎました。

2017年後半のまとめと、2018年前半の為替相場の展望です。グダグダです。

 

今年後半は、年前半の流れを引き継ぎ、全体的に値動きが少ない相場になりました。そんな中、相場を主導していったのが、ユーロです。ユーロインデックスは、7月初めから9月の高値までで5%強の上昇となっています。同期間にアメリカドルインデックスは6%程度下落し、ユーロドルは一時1.2を超え、2年ぶりの高値を付けました。この期間は、新興国・資源国・高金利通貨が徐々に値を下げ、全体的にリスクオフの雰囲気になりました。FRBの利上げ、ECBのテーパリングなどが強く意識され、主要国へ資金が引き揚げられた格好です。

 

9月の下旬頃からはこの流れが一転し、リスクオンの環境になります。ユーロの上昇は一服、やや弱めの動きとなります。アメリカドルドルは底堅い動きでしたが、相場をけん引するまでは至っていない印象です。新興国通貨では南アフリカランドの動きが足元で堅調、政権交代の期待から大きく値を上げました。また、ニュージーランドドルがいったん大きめに値を下げましたが、値を戻しつつあります。その他では、北欧通貨が弱い動き、天然ガス価格の下落や、住宅価格の下落からの投資資金の逃避などが考えられますが、詳しい理由は不明です。

 

コモディティを見ていきますと、原油価格はWTI1バレル=58ドル台で6月の安値から、3割弱の上昇。貴金属価格はパラジウムを除いて下落基調、自動車の触媒用の需要は、プラチナから、パラジウムへ移行したようです。その他では、銅価格が世界経済の好調を受け上昇、石炭価格は高値圏で推移、鉄鉱石価格も安定しています。

 

 

来年前半の展望ですが、ちょっと難しいですねぇ・・・・・。あまり明確な材料もなさそうで、全体的に値動きが少ない相場が続きそうです。主要国の金融政策が緊縮的なものに推移するため、新興国から主要国へ資金が移動することも考えられますが、前回のアメリカの利上げ時(2005年頃)もアメリカドルの上昇は見られず、むしろ、アメリカドルが下落、新興国通貨が強くなったなどの事例などもあり、ここからの為替市場の判断は慎重にしていきたいところです。

 

ファンダメンタルズ的には、強い側で、ユーロ・日本円、弱い側で、トルコリラ・ニュージーランドドルが基本路線です。しかし、足元でキャリートレードが復活している雰囲気もあり、逆に動く可能性も否定できないのが、予想を考える上では厳しいものになっています。

 

資源国通貨では、オーストラリアドルには有利な環境、産油国ではロシアがやや上値の余地があるかと思いますが、他は産油国には厳しい原油価格の推移になっています。南アフリカランドは、パラジウム価格の影響もあり、悪くない環境ではないでしょうか。ただ直近の値動きはやや心配です。

 

世界経済全体を見ていきますと、基本的には好調で、このままの経済成長はしばらく続きそうです。様々な分野でバブルの懸念が増していますが、足元で崩壊する予兆はありません。もう数年はこの状況が続くことになりそうです。世界の債務は新興国を中心に増加中、この動きが世界経済を引っ張って行っていると同時に世界の懸念事項にはなっています。住宅価格が頭打ちになったカナダ・オセアニア・北欧の各地域では個人消費や、個人債務にどんな影響が出るのか注意する必要がありそうです。

 

 

今年は一年を通しましても、為替の動きが穏やかでボラティリティが少ない状況が続きました。これは相場を予想するうえでは非常に厳しい環境でした。足元でもいかんせん相場観が全くなく、本当に何も見えていません。過去数年で最もスランプだと思われます。

そんな状況ですが、明日から個別通貨の予想を行います。どうかお付き合いください。

 

 

| コラム | 15:08 | comments(0) | trackbacks(0) |

周小川の功績と宿題

為替市場は、リスクオンの相場も、わかりにくい動きと言いますか、個人的に現状認識がはまっていません。アメリカドルが頭が重い展開になっていて、これが、主要国通貨安、新興国通貨高の要因になっている気がします。アメリカドルはファンダメンタルズ的にも、ここら辺が頂上なのかもしれません。

 

 

アメリカFRBの議長が来年2月にパウエル氏に交代になりますが、もう一つの超大国、中国の中央銀行である中国人民銀行総裁も3月に交代になります。

現在の人民銀行総裁である周小川氏は、2003年から3期15年間総裁の任務をつとめています。一番の功績は、人民元の自由化を高め、IMFのSDR通貨入りを果たしたことと言われますが、どちらかというと、中国の経済をここまで牽引してきたこと自体が功績のように思われます。

 

為替や金融市場の国際化、2015年の株式バブルへの対応、シャドウバンキングへの規制、不良債権処理用のバッドバンクの設立と運用、供給側改革と、人民銀行が関わる案件は、巨大なものが多く、その影響力は大きなものでした。しかし中国の中央銀行は政府との独立性が低く、金融政策が実質国策のため、中央銀行の意見と中央政府の政策にヅレが生じることあり、そういった政策は必ずしも効果的だったとはいえないこともあります。例えば、周氏は、常に不良債権の処理を急ぐべきと表明しているにもかかわらず、党・中央政府の動きは鈍いものでした。債務問題にしろ、株式市場の話にしろ、人民銀行からの話は的を射ていると感じさせることが多く、政策に期待を持たせるのですが、そういった問題への対策は場当たり的なものに変わってしまう印象です。そういった環境の中で国際社会からの矢面に立ち、意見を表明してきた周氏への信頼は国内外から絶大な信頼を置かれていました。

 

周氏は先日10月に「ミンスキーモーメント」について触れました。ミンスキーモーメントとは、金融市場の価格が暴落が始まるする瞬間のことで、このようなことを話すことで、市場に警戒を促したことになります。

任期終了直前にこのようなことを話すのは周氏らしいともいえますし、改めて、現在の金融市場を見直さなければならないと感じさせられるものでした。

 

 

住宅価格・シャドウバンキングの問題・通貨の自由化・国際化にしろ、中国の金融問題は、道半ばです。また現在も大量の不良債権が残っていて、これの処理が今後の課題です。周氏が残していった宿題はとても大きなものになります。

現時点で、次期人民銀行総裁は公表されていませんが、次期人民銀行総裁にののしかかる責務が、非常に巨大であるということは、間違えようのないことになりそうです。

 

| コラム | 15:13 | comments(0) | trackbacks(0) |

2018年 為替・金融業界10大予想

2017年も終わりに近づいてきたと言うことで、それっぽい企画。この時期になりますとよく見かけるやつです。

当たるとか、当たらないとかはどうでもよくて、面白ければ良いのだと思います。面白くないけど。。。。

 

【2018年 為替・金融業界10大予想】

 ・WTI1バレル=80ドルを突破

 ・ユーロ一人勝ち ユーロドル 1.5を回復

 ・世界的に住宅価格が大幅に下落

 ・日経平均30000円を突破

 ・FRB6回の利上げ

 ・イギリスのインフレ率が5%を超える

 ・サウジアラビアリヤルがドルペッグ制を廃止

 ・中国の輸出が減少 貿易赤字に

 ・日銀総裁が白井さゆり氏に

 ・カナダ・オーストラリア中銀が量的緩和を開始

 

解説します。

 

 

・WTI1バレル=80ドルを突破

供給量が予測を下回れば十分に可能性があります。80ドルは厳しいかもしれないけれど、上方向の動きが基本路線。

 

・ユーロ一人勝ち ユーロドル 1.5を回復

ファンダメンタルズ的にユーロが強気予想なのは確実。どれだけ上昇するかはECB辺りの動き次第でしょうか。

 

・世界的に住宅価格が大幅に下落

ここまで世界的に上昇してきた住宅価格ですが、ここに来てすでに一部地域で頭打ちの様相を見せています。2018年は下落の可能性もあります。

 

・日経平均30000円を突破

十分に達成の可能性はある水準。

 

・FRB6回の利上げ

現時点での201年の予測は3〜4回の利上げです。新メンバーがタカ派なことも予想されているため、6回の利上げまでは想定すべき状態と思われます。

 

・イギリスのインフレ率が5%を超える

すでに3%を超えるインフレ率になっているため、5%もあり得る水準です。中央銀行には難しい判断が求められそうです。

 

・サウジアラビアリヤルがドルペッグ制を廃止

外貨準備が減少しているため、普通にありそう。来年中ではないかもしれないけれど、そのうち。

 

・中国の輸出が減少 貿易赤字に

近年、中国の貿易黒字額がわずかにですが減少しています。いきなり貿易赤字になる可能性は低いですが、可能性としては見ておきたいところです。

 

・日銀総裁が白井さゆり氏に

黒田総裁の続投がほぼ確実視されている日銀人事ですが、サプライズがあるかも。白川 → 黒田 →白井 のオセロ人事が見たかっただけです。

 

・カナダ・オーストラリア中銀が量的緩和を開始

現行のバブルの最先端を走っているのが、この2カ国です。現行の債務水準から予想すると、金融危機を招く可能性があります。ゼロ金利からの量的緩和という、黄金パターンが見られるかもしれません。

 

 

| コラム | 13:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
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