KAWASE BIIKI

各国の対アメリカ輸出比率 対EU輸出比率

ギリシャ問題が動きつつあるようですが、アメリカの利上げもあり、年後半のテーマはアメリカ、ヨーロッパといった世界の主要国になりそうです。
そこで、月並みですが、各国の対アメリカ輸出、対EU圏への輸出割合を調べました。
為替の動きを予測する参考になればよいのですが・・・・。



国名

輸出額に占める
アメリカへの輸出の割合
輸出額に占める
EUへの輸出の割合
【アジア・オセアニア】???
  日本201319.8%10.4%
  オーストラリア20124.8%6.9%
  ニュージーランド20129.2%-------
  中国201316.7%15.3%
  シンガポール20132.2%9.0%
????
【ヨーロッパ・その他】???
  EU圏20136.3%-------
  イギリス201311.4%43.0%
  スイス201311.1%55.5%
  スウェーデン------------------
  ノルウェー------------------
  ロシア------------------
  ポーランド20122.0%75.8%
  ハンガリー20122.4%76.0%
  トルコ20123.7%38.8%
  南アフリカ20138.3%------
????
【北米・中南米】???
  アメリカ2013------16.6%
  カナダ201376.6%7.0%
  ブラジル201310.2%------
  メキシコ201378.8%5.2%

データ元
 「ジェトロ」


見ての通りです。結局は貿易というのは近隣諸国で行われていることが、改めて確認できました・・・・・それだけかな・・・・・・。


| 経済データ | 23:04 | comments(0) | - |

人民元切り下げと中国経済のトリレンマ

本日、上海市場は休場ですが、先週は上海総合株価指数が3日連続の下落、下げ幅は合計で10%を超え、調整局面入りを意識させました。株価の下落はとりあえずは一時的なものと思われますが、今週の動きによっては、大きな流れにもなりそうです。

そのような不安定な動きを見せる中国経済ですが、このブログでの注目は人民元の動きです。
今回はすこし変わった観点から、人民元の動きを予測してみます。


現在の中国の経済政策目標に次のようなものがあります。

1.人民元の米ドルへの追従
2.(名目)最低賃金の上昇
3.低い失業率

この3つの政策ですが、長期的に見た場合、トリレンマになっており、3つ同時には達成できません。

1.2を選択すれば、いずれ競争力を失い、失業率は上昇、3が達成ができなくなります。
1.3を選択するには競争力を維持のために賃金上昇を抑える必要があり、2をあきらめる必要があります。
2.3を選択した場合は、産業競争力を維持するには人民元の下落が必要になり、1を放棄することになります。
 (実は、生産性の向上、米ドルが下落などの条件がそろえば、1.2.3.は同時に達成できますが長期的に見た場合はどこかの時点で同様の問題に直面します。)

どれを選択するのかは、中国政府の優先順位により決まりますが、絶対に選択できないのは3「低い失業率」の放棄です。失業者の増加は、経済成長を阻害するだけではなく、社会の安定を失わせる可能性があります。不安定な社会で、不満が共産党に向かい、共産党政権の維持に支障がですの可能性が高まることは、中国政府として、絶対に容認できないと思われます。
次に1か2かは、難しいのですが、2の「最低賃金の上昇」を放棄してしますと、やはり社会不満が高まりやすくなるほか、対内的に景気の減速感を高めてしまうため難しいのではないでしょうか。また、経済構造を外需から内需へと転換させるためにも、賃金上昇は必要なため、これは続ける可能性が高そうです。
すると消去法的になってしまいましたが、1の「人民元のドルへの追従」を放棄する可能性が高そうです。もちろん通貨の下落はインフレを誘発するため、これも国民の不満を高めそうですが、賃金が安定して上昇している局面では、そう大きな不満にはならないのではないでしょうか。

ということで強引ですが、これで、「対米ドルで人民元の切り下げを行う可能性は高い」という予想になります。
もちろんこの予想だけでは、タイミングも下げ幅も分かりませんし、実際の経済運営では、最低賃金の上げ幅を抑えつつ、人民元の市場開放を進めていくような、1と2の放棄の中間のようなことが考えられます。
変わった予想でしたが、大きくは間違えていないのではないでしょうか。面白い考え方だなと思っていただけると幸いです。


資源価格下落の影響を受け、中国の輸入が大幅に減少したため、輸出が減少中にもかかわらず、経常収支は黒字幅が拡大しています。理論上では、黒字が続く限りは今回のトリレンマが表面化することはありません。ただ資本が流出しているため、外貨準備を利用しての通貨維持政策が続いているようです。
管理されている通貨というのは、短期的には管理どおりに動くため、予想の必要はありませんが、長期的には、実質的な調整が必要なため、予想する余地があります。スイスフランのように突然大きく動き出すことがあり、こういった通貨を保有するには高いリスクが伴います。しかしそういった動きは、大きな利益を得るためのチャンスでもあります。そのチャンスを逃さないためにも、大きな動きには、注意は払っておきたいものです。



| コラム | 23:08 | comments(0) | - |

ブラジル金融政策の特異性

新興国の政治・経済はそれぞれ特徴があり、いろいろと面白いのですが、その中でもブラジルの金融政策が独自の路線へと向かっています。

ブラジルの金融政策の特徴は、13.25%という高い政策金利です。インフレ率は8.47%ですので実質金利(※)は4%台後半という大きな値となります。他の主要国の実質金利が、日本も含めマイナスの場合が多いと考えると、この金利がどれだけ高いかが分かるかと思います。

この金融政策の目的は、通貨価値を安定させ、高いインフレ率を抑えることです。通貨レアルは3月に大きく下落した後、反発しており、インフレ率はまだ高い状態が続いていますが、為替を安定させるという意味では、一定の効果を挙げていると思われます。しかし、市中金利も高くなるため、国内経済にはやはり悪い影響を与えていて、GDP成長率はマイナスで、失業率も今年に入ってから上昇しています。
長い間高インフレで悩まされていたということもありますが、多くの国で経済成長を優先させている中で、国内のインフレ率をここまで優先している国は異例です。

ブラジル経済は、鉱物・食品・木材・エネルギーといった資源だけでなく、自動車や航空機、化学、薬品、など産業が多彩で、新興国の中では、先進国に近い経済体制が出来上がりそうな気配がもありました。しかし、鉄鋼石価格が下落し始めた2012年ごろから、不安定な兆しを見せ始め、昨年のワールドカップ開催時には、公共事業も減り始めたためか、すでに不況入りが噂されていました。また政権が格差縮小対策として、最低賃金を大きく引き上げたことも雇用に影響を与えたと思われます。

インフレ率は、現在も政府目標を上回っており、今後も政策金利は上昇すると予想されています。実質金利の上昇は、一般に為替には好局面で、買い推奨といえるところなのかもしれません。しかし経済の状況を考えると、資本が海外に流出し、株価の下落と共に、通貨も下落しやすいと考えられ、投資しにくい局面とも考えられます。
もともとボラティリティが大きい新興国通貨ですが、今後も難しい動きになりそうな気がします。


(※)実質金利の算定には、本来は期待インフレ率を使用しますが、ここでは手に入りやすい直近のインフレ率を使用しています。

| コラム | 19:43 | comments(0) | - |

各国の実質実効為替レート 2015年5月

各国の実質実効為替レート 2015年5月

・ アジア・オセアニア??(先月比)
??    日本円【JPY】???? ?67.5?-1.0?
??    オーストラリアドル【AUD】109.61.7?
??    ニュージーランドドル【NZD】112.4-4.3?
??    中国人民元【CHY】136.2-1.9?
??    シンガポールドル【SGD】113.50.9?
????
・ ヨーロッパ・その他???
??    ユーロ【EUR】88.41.9?
??    イギリスポンド【GBP】99.41.4?
??    スイスフラン【CHF】116.11.3?
??    スウェーデンクローナ【SEK】86.11.2?
??    ノルウェークローネ【NOK】93.22.1?
??    ロシアルーブル【RUB】115.42.9?
??    ポーランドズロチ【PLN】102.2-0.9?
??    ハンガリーフォリント【HUF】102.8-0.8?
??    トルコリラ【TRY】?105.4-1.1?
??    南アフリカランド【ZAR】81.9-1.0?
????
・ 北アメリカ・中南米???
??    アメリカドル【USA】100.8-0.7?
??    カナダドル【CAD】99.61.4?
??    ブラジルレアル【BRL】96.6-0.8?
??    メキシコペソ【MXN】89.4-1.6?

データ期間 1994年1月〜
データ期間中の平均値を100とする。
元データはBIS国際決済銀行から。


5月はニュージーランドドルが大きく下落しました。
ヨーロッパ先進国は総じて堅調。
新興国がそろって下落しています。メキシコは90を割り込みました。
日本円は黒田総裁の発言(実質実効レートで考えると、これ以上は下がらないという内容)がありました。
今後どのような動きになるか注目です。



*前月分(4月)の実質実効為替レートのブログ記事は誤って削除してしまいました・・・・・。

| 実質実効為替レート | 10:01 | comments(0) | - |

原油価格はしばらくはレンジ相場か

久しぶりに原油価格の話です。
昨年末から大幅に下落したていた原油価格ですが、直近では、56ドル〜61ドル程度のレンジ相場となっています。

現状を需給の面から確認していきます。

まず需要側ですが、こちらはそれほど延びていないようです。長期的に見れば、新興国での増加が確実視されますが、足元では、世界経済の伸びは鈍化中です。中国が備蓄のための輸入を、大幅に続けていましたが、最近終了したようです。
投資対象としての需要は大幅に増加中、値ごろ感があるためか、原油価格に連動するETFの買いポジションが、個人、機関投資家合わせて、増加しているようです。

供給側ではOPEC会合が先週おこなわれましたが、大方の予想通り、生産目標を据え置きました。減産は行われません。実際にはOPEC各国はそれぞれ供給量を増やしています、シェア確保という名目ですが、原油価格下落による、政府収入減少を食い止めるために、生産増加が必要なものと思われます。また設備を増強したイラクや、経済制裁が解除される見込みのイランでは、更なる増産を求める声もあるようです。
注目のアメリカシェールオイルですが、価格下落の影響で石油掘削リグの稼動数は、最盛期のおよそ1600から、最新では635と、6割を超える大幅な減少となっています。しかし石油生産量自体は逆に増加している状態です。これは小規模、低効率のリグが削減され、高効率、大規模なリグでは生産を拡大していることが要因です。また油田探索・掘削技術の進化、小規模零細企業の淘汰などが継続中で、生産性が飛躍的に上昇し、相当な価格競争力が備わったもようです。今後も、現在水準のの原油価格が続けば、生産は拡大される見込みです。


ということで、基本的には供給過剰の状態で、足りなくなった需要を投資家が支えているといった構図です。各国の石油在庫も過去最大の水準です。
中国の備蓄需要が一段落したため、この先価格調整の可能性も指摘されています、それでも長期的に見た場合の価格上昇確率は高いとされ、下落時には投機的な買いが、大幅に増加すると考えられます。

方向感の無い相場の予感です。
しばらくは、現在のレンジ水準が続くのかもしれません。


| コラム | 05:10 | comments(0) | - |

黒田発言をどう見るか

特に何も無い日かなと思っていたので、急にいろいろと動き始めて驚いております→→→

黒田氏の発言ですが、とりあえずは素直に円高けん制と受け取ろうかなと思います。口先介入とまでは言うのは厳しいと思いますが、たまたま出てしまった文言というよりかは、為替市場に対してメッセージを伝えたと考えたほうが自然のような気がします。今回は、実質実効為替レートの話を持ち出したりしていたので、日銀内部でも現在の日本円について、何らかの問題がある水準であると考えていたと推測できます。黒田総裁が自ら発言したことで、日銀発信での、これ以上の(実質実効ベースでの)円安誘導は、事実上できなくなったのと考えてよいと思われます。今後の金融政策に影響を与えそうです。

個人的には、最近の日本円の動きについて、ちょっと読みづらい、苦手としていたところがあったのですが、これでだいぶ分かりやすくなってよかったかなと思っています。

今回の発言に関する他通貨の動きですが、全体的には円高方向になっております、ただアメリカドルほどは下落していないようです。発言内容を考えると、ドルだけが大きく下落するのは、理に適いませんが、突然のイベントだったため、動きづらいのかもしれません。新興国通貨も対円での値下げ幅はまちまちのようで、対ドルでは大幅に上昇した通貨もあります。

なにか突然不安定になったような為替相場環境、これからの動きを注意する必要がありそうです。


| コラム | 22:51 | comments(0) | - |

実質実効為替レートのリーマンショック時との比較

リーマンショック直後の実質実効為替レートと最新の実質実効為替レートを比較してみました。
大変取り扱いの難しい指標になりますが、通貨危機時の為替の動きを考える上で参考になると思います。

*リーマンショック直後の最低値は、それぞれの国で、2008年11月から2009年3月までの期間内での最低値を使用しました。
 実質実効為替レートは1994年1月〜2015年5月までの平均値を100としています。


☆実質実効為替レート
?
リーマンショック
直後の最低値

2015年5月

差分
【アジア・オセアニア】???
  日本
96.41
69.56   -26.85
  オーストラリア87.61107.76  20.15
  ニュージーランド82.61116.5533.95
  中国108.51137.8429.34
  シンガポール96.42112.7016.29
????
【ヨーロッパ・その他】???
  ユーロ圏101.8186.26?-15.55
  イギリス80.7098.01?17.31
  スイス94.65114.78?20.12
  スウェーデン82.3984.822.43
  ノルウェー91.3291.02?-0.30
  ロシア105.26112.57?7.31
  ハンガリー104.03103.54?-0.49
  トルコ107.47106.48?-0.99
  南アフリカ73.9582.40?8.45
????
【北米・中南米】???
  アメリカ98.12101.413.29
  カナダ96.9998.55?1.56
  ブラジル88.6997.31?8.62
  メキシコ84.3590.80?6.45


注目はアジアオセアニア地域でしょうか、日本以外の国で大幅に上昇しています。中国の上昇と、中国からの投資が活発な地域で高い値になっていると考えられます、主要通貨を見ると。アメリカ、イギリス、スイスは高い値になっているのに対して、日本とユーロ圏は、量的緩和の影響で大幅に下落しているのが分かります。新興国はどうみたらいいのか難しいですが、すでにある程度の調整が進んでいる国が多いといっていいと思います。ただ下落の余地はありそうです。

リーマンショックでは、新興国を中心に通貨が下落しました。上昇したのは安全通貨といわれた、日本円、アメリカドル、スイスフランです。
このときはアメリカも利下げをしましたが、それでも各国から資本が引き上げられました。今回は日本や欧州では緩和政策が続きそうですが、アメリカが利上げをするという局面です。すべての通貨でどのような動きになるのか注目です。


データ元 BIS


| 経済データ | 23:27 | comments(0) | - |
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