KAWASE BIIKI

オーストラリア経済

昨日発表のオーストラリア準備銀行(RBA)の政策金利は2.25%で据え置きとなりました。
事前予想では、据え置きと、利下げとで意見が分かれていたためか、政策金利発表後、オーストラリアドル(AUD)は2%ほど上昇しました。

オーストラリア経済は低迷しており、今後も厳しいことが予想されます。主要輸出品である、鉄鉱石価格が下がり続けている他に、財政悪化のため、緊縮財政を強いられており、内需にも影響を与えております。
さらに、2017年にかけ、自動車産業(GM,フォード、トヨタ)の工場撤退が決まっており、更なる苦境が予想されます。失業率は、2012年頃には5%台前後で推移しておりましたが、直近6.3%、さらに上昇が続いております。

今回、政策金利は今回は据え置きとなりましたが、今年中に2回(0.5%)程度の利下げが予想されており、オーストラリアドルも中期的に下落が予想されます。
| コラム | 11:04 | comments(0) | - |

最悪の雇用統計とアメリカ経済

先週末に発表された、アメリカ3月の非農業部門雇用者数と失業率ですが、市場予想を大きく下回る結果になりました。

非農業部門新規雇用者数 12.6万人 (予想24万人)
失業率 5.5% (予想5.5%)

また1月、2月の雇用者数の値も下方修正されており、市場を失望させております。季節的な要因や、不安定だった天候、港湾のストライキの影響、ドル高による輸出企業の収益悪化などさまざまな理由が考えられていますが、基本的にアメリカの経済が踊り場に来ているといった感じなのかもしれません。
失業率に関しましては、先月と変わらない値ですが、求職者自体が減っているようで、実質的にはやや悪化している状態です。また5.5%という値は、ほぼ完全雇用状態とされ、これ以上の改善には、賃金上昇がともないます。実際にウォルマートストアやマクドナルドといった、アメリカを代表するような小売企業が、大幅な賃上げを発表しており、賃金上昇は確実視されております。

ここ数ヶ月アメリカの経済指標は、市場予想を下回ることも多くなってきており、アメリカ経済そのものへの注意が必要なようです。

| コラム | 15:34 | comments(0) | - |

シンガポール金融緩和へ

またまたまた驚きのニュースです。波乱の一月になっております。

シンガポール金融管理局は金融政策を変更し、名目実効レートの傾きを緩やかにすることを決定しました。
これは金融緩和に当たります。

シンガポールは、政策金利を持たず、通貨バスケットの名目実効レートを政策目標としており、この値を変更することで、金融政策を変更させています。通常は、4月と10月の年2回の会合で金融政策が決まるため、今回この時期に政策の変更を行うのは、極めては異例のこととなっております。

近年は、好調なシンガポール経済を反映し、緊縮的な金融政策を行っておりました。今回の措置は、物価の下落や、ECBやカナダ中銀の金融緩和に合わせておこなっており、シンガポールドルの上昇を押さえようとしたものと考えられます。ただし、必ずしも通貨安を目指したわけではなく、緊縮政策自体は継続すると思われます(名目の値の傾きを変化させ、実質の値を一定に保とうとしている)。




| コラム | 22:35 | comments(0) | - |

中国人民元、切り下げは近いのか?

人民元に大きな動きが出る可能性が高まっているのかもしれません。

リテール外国為替大手のサクソバンクFX証券が、中国人民元を含む通貨ペア取引の証拠金を、20%(レバレッジ最大5倍)まで引き上げる方針のようです(実施は2/2から)。理由としましては、「市場環境の変化と流動性の低下」ということで、具体的なことは公表されていませんが、何らかの情報があったと思われます。サクソバンクでは現在、ロシアルーブルとスイスフラン・メキシコペソの証拠金率を、他の通貨よりも引き上げております。

中国人民元といえば、製造業支援のため、安値で操作されていると思われがちですが、2006年頃から対ドルで上昇させる政策をとっており、現在は相当な高値圏にあると考えられます。むしろ、資本流出拡大を恐れ、高値を維持させているのが実情のようです。昨年夏ごろから、外貨準備が減ってきており、この動きに関連していると思われます。中国政府・人民銀行から為替に対する具体的なアナウンスがないため、人民元の方向性はわかりませんが、中国の経済状態を考えると、人民元に大きな動きがあるとすれば、引き下げ方向と予想するほうが自然と考えられます。。

スイスフランの件があり、各FX会社とも慎重な経営が求められており、このような予防的な措置はこれから増えていくと思われます。経済指標や要人の発言といったものではないですが、こういった動きも、相場を予想するするヒントになりますそうです。



| コラム | 11:43 | comments(0) | - |

通貨研究 南アフリカランド

通貨研究 南アフリカランド ZAR
南アフリカランド・実質実効為替レート・チャート.bmp
 実質実効為替レート チャート (1994〜)

実質実効為替レート  80.1  2014 12
実質金利       0.15%   2015 01

【値上がり要因】
・低水準 自立反発
・原油安
・金価格上昇 
・プラチナ価格底打ち
・インフレ率低下
・ECB量的緩和

【値下がり要因】
・米FRB利上げ
・利下げ懸念
・高失業率
・鉱山ストライキ再燃


新興国通貨の中では取引高が大きい国際通貨です。高金利のため、利回りを求める一部投資家に人気があり、値動きも大きく、ハイリスク、ハイリターンな投資対象となっております。

実質実効レートは、リーマンショック前後に、大きく下落しておりましたが、その後、BRICS五番目の国(Sを担当)として期待を集め、金価格の上昇、直接投資の増加にともない、大きく値上げしました。その後は、世界的なリスクオフ傾向で値を落とし、直近の値は、リーマンショック後の最低値より、やや高い程度の値となっております。

実質金利は0パーセント付近です。南アフリカランドは、新興国の中では、中銀や政府による為替介入・為替操作が少なく、市場原理に沿った値動きが特徴になります。今後、インフレ率が低下が予想されており、金融政策がどのように変化するのか注目です。

南アフリカ経済は、鉱物資源産業への依存度が高く、必ずしも堅実とは言いがたい状態です。昨年は、プラチナ鉱山で長期ストライキが発生し、経済成長が鈍化しました。さらに資源価格の下落が、これに追い討ちをかけました。高失業率、高インフレ、経常赤字が常態化しており、最悪の経済状態になっているといっても過言ではありません。サハラ以南最大の経済大国の座もナイジェリアに奪われ、投資対象としての、注目度も低下しております。

ただこの状態も、昨年10月頃から変化の兆しを見せ始めております。CPI(消費者物価指数)前年比は、大幅に低下中で、経常収支も改善の兆しを見せております。経済規模に対する原油輸入額の割合が高く、原油価格下落の恩恵を強く受けることができており、また年明けから、主要輸出品である、金の価格が上昇を始めており、これも経済にとっては大きなプラスの材料となっております。

今年は、FRBの利上げ予測の影響で、新興国通貨は非常に我慢を強いられる展開が予想されます。ランドは新興国の中でも、この影響を受けやすい通貨とされており、利上げ前後では神経質な動きになりそうです。しかし、現在の水準や、足元の経済状況を見ると、あまり悲観的になり過ぎるのもリスクがあるのかも知れません。新興国通貨を代表する存在として、今年の新興国通貨相場を、是非とも牽引していただきたいものです。


※実質実効為替レートは、1994からの平均値を基準(100)としております。
各データはBIS(国際決算銀行)・世界経済のネタ帳・TRADING ECONOMICS のデータや、そのデータから計算したものを使用しております。(Link省略)

| コラム | 22:18 | comments(0) | - |

不定期雑感 2015 0125

2015年も、早三週間が経過、為替市場は予定外の出来事、大きなイベントが連続し、大きく動いています。

まずは、スイスフランの上限撤廃です。スイス国立銀行さんがやってくれました。まったく想定外でした。数日前まで上限は絶対に守るとかいっていたような気がしますが、ECBの金融緩和の予定があったため仕方なかったのでしょう・・・・・。この影響で、スイスフランは大きく上昇した後、やや調整、現在はすべての通貨に対して、上限撤廃前より十数%程高い値で推移しており、かなりの高水準となっております。

次に、カナダ中銀の利下げです。カナダの景気自体はそれほど悪いとは思いませんが、原油価格下落のほか、様々な原材料価格が下落していましたので、今後の景気を踏まえ利下げしたと考えます。こちらも予想外でしたが、納得の利下げです。この利下げで、カナダドルはもちろん、近い動きをする資源国の、オーストラリアドルやニュージーランドドルも大幅に下落しました。スイスフランの件ほどではないですが、為替市場に与えた影響は大きかったと思います。

そして、ついに始まったECBによる量的緩和です。緩和までに、様々なところからアナウンスがあったため、直前にはだいぶ織り込まれていたようですが、さすがにユーロは大きく下落しました。またユーロとペッグしてる、デンマークやチェコの通貨や、北欧通貨、東ヨーロッパの新興国通貨が大きく下落、さらに、資金流入を期待してか、その他の新興国通貨トルコリラ・南アフリカランド・メキシコペソ・ブラジルレアル等は、上昇しました。オセアニア通貨は下落しております。個人的には思っていたよりもすんなりと緩和が始まった印象です。ドイツ中銀の反対はあった模様ですが、ケンカはしないように収めたようでう。今後もギリシャの選挙があるなど、ユーロ圏は一筋縄ではいかないでしょうが、ECBの動きは注目です。

その他の国ですが、物価上昇率の低下を反映して、トルコ中銀が利下げを行いました。また、ニュージーランドや南アフリカ、シンガポールでも物価上昇率の低下・物価下落が起こっており、今後緩和的な金融政策が進められる可能性が高まっております。原油・エネルギー価格下落、資源価格下落の影響が出始めているのだと思われます。ブラジルでは、為替介入の規模を縮小しました。ただ利上げを行っており、緊縮政策は継続中です。ブラジル経済は下落基調にあり、この緊縮政策は少し心配です。

原油価格は下落が続いております。一週間程度前に一度下げ止まった感がありましたが、ECBの金融緩和後、再び下落基調を強めております。

これから期待できる国をひとつ挙げておきます。その国は、南アフリカです。原油価格下落の影響が大きいほか、主要輸出物の金・プラチナの価格が上昇を始めたため、経常収支の大きな改善が期待できるほか、課題だった高インフレが急激に収まっており、想定外の急激な経済成長も期待できます。

今回は、やはりECBの追加緩和の影響が強大で、今後もしばらくは、ヨーロッパ通貨下落、新興国通貨上昇が続くと思われます。なにか落ち着かない、胸騒ぎがするような、ワクワクするような相場環境になっておりますが、じっくりと冷静に書く通貨の動きを観察していきたいです。


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| コラム | 22:54 | comments(0) | - |

通貨研究 ロシアルーブル 

通貨研究 ロシアルーブル

実質実効為替レート_チャート_ロシアルーブルmp
 実質実効為替レート チャート (1994〜)


?実質実効為替レート89.9??2014 12
?実質金利5.6%?2015 01

【値上がり要因】
・自律反発

【値下がり要因】
・インフレ率の急騰
・原油・天然ガス価格の一段の下落
・外貨準備の枯渇



主要通貨の中でも、最も値動きが激しい通貨です。通貨危機あり、高度成長あり、バブルあり、バブル崩壊ありと忙しく動き回り、それぞれのイベントで、値動きが大きいのが特徴です。あまりに激しく動いているため、実質実効レートの基準値は、意味が薄いかもしれません・・・。

直近の実質実効レートは、リーマンショック後よりは低く、ロシア通貨危機時よりは高い水準です。近年は高水準にあったため、暴落したというイメージほどは、低い数値ではなく、今回の危機の規模を考えると、もう一段下落する可能性を考える必要がありそうです。

実質金利は 昨年政策金利が大幅に引き上げたられた(9.5 → 17.0)ため、高い値になっておりますが、今後は、インフレ率の大幅な上昇が、予想されており、実質金利は低下が予想されます。その場合、ルーブルには下落圧力がかかることになります。

ロシア政府および、ロシア中銀は、インフレ抑止のため、ルーブル下落を阻止したいと考えているようです。14年末には、ロシア政府主導で、輸出企業の持つドルを強制的にルーブルに変える措置を行うなど、ルーブル安を阻止していました。ただ効果は一時的でしかなく、15年に入ってから、じわじわと下落を続けています。

今後の値動きですが、特に上昇要因も無く、高インフレや経済状況をを考えると、しばらくの間下落は続きそうです。注目はやはり原油・天然ガス価格でしょう。ロシアの経常収支と、財政収支に直結するため、特に重要なものです。原油価格は、直近やや下げ止まりの印象もありますが、予断は許さない状況です。ただ年末にかけて、1バレル70ドル程度まで上がるとの予想も現れはじめており、もしそうなりましたら、ルーブルが上昇する可能性もありそうです。




※実質実効為替レートは、1994からの平均値を基準(100)としております。
  各データはBIS(国際決算銀行)・世界経済のネタ帳・TRADING ECONOMICS のデータや、そのデータから計算したものを使用しております(Link省略)。



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| 経済データ | 00:59 | comments(0) | - |
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